日帰りシャント手術とは
当院は都内でも数少ない「日帰り手術」に対応しており、時間的にも経済的にも少ないご負担で手術を受けていただくことができます。患者さんにとってシャントは、命綱ともいえる大切な血管です。慈恵医大附属病院でシャント手術・経皮的シャント拡張術の経験を積んだ院長が、より良いシャント手術を提案して参ります。
シャントって何?
透析で針を刺して血液を体外に取り出したり体内に戻すための血管をシャントと呼びます。動脈とつなぎ合わせることによって動脈血が流れるようになった静脈のことををシャントと呼びます。通常は手首の近くで静脈と動脈をつなぎ合わせます。
人工血管って何?
手首のあたりで静脈が細い方や動脈が細い方では静脈と動脈つなぎ合わせてもシャントに流れる血流が乏しいことが予想されるため、人工血管を用いて太い静脈と太い動脈をバイパスし、人工血管をシャントとして使用します。
シャントが狭くなったら?風船で拡張
シャントは透析で使用しているうちに狭くなることがあります。狭くなる原因はもともとの血管が細いことや大量の血液が流れることによる血管への負荷、透析時に針を刺すによる血管の劣化などです。シャントが狭くなり十分な血流が流れなくなると、体外に取り出せる血液量が不足し、十分な透析ができなくなります。したがってシャントの血流が減少した場合には、直ちにシャントを修復する必要があります。当院では風船つきのカテーテルを用いてシャント狭くなった部位を血管の内側から押し広げる治療を行っております。カテーテルが通らないほど狭くなったシャントの場合には、シャントを再生する手術が必要となることもあります。
当院のシャント手術
通常、シャント手術には通常1~2週間ほどの入院が必要となり、患者さんにとっては時間的・経済的負担となる可能性がありますが、当院では「日帰りでのシャント手術」を行っており、入院することなく透析を継続することができたと透析患者さんからご好評をいただいております。
日帰り手術を受けた患者さんの感想
シャント手術中は、局部麻酔を使用したため痛みを感じませんでした。手術中に先生と会話できたのでリラックスして手術を受けることができました。術後には、痛みが出た場合に備えて痛み止めの内服薬をもらえるので、痛みが出た場合はすぐに服用できることも安心でした。シャントは手術して終わりではなくメンテナンスが必要ですので、術後、定期的にエコー検査を受してもらえることも安心です。
手術の流れ
血管の検査・治療計画
血管の太さや、点滴による治療跡などを調べたうえで、どの静脈とどの動脈をつなげるのか、あるいは人工血管を用いたほうが好ましいのかを判断していきます。
日帰りシャント手術
局所麻酔を用いて行います。術中の痛みはほとんど感じないうえ、意識ははっきりし、会話をすることも可能です。術後に出血がないことを確認し、必要に応じて痛み止めの処方をもらい、お帰りいただけます。
手術後の注意点
手術当日は、食事や飲み物などの制限もなく、普段通りの生活サイクルで構いません。ただし、手術を終えたその日の入浴はお控えください。手術翌日から抜糸までは、患部をぬらさないようにして頂ければシャワーや入浴は可能です。
抜糸
シャント手術からおおむね2週間後に、縫った患部を抜糸します。経皮的シャント拡張術では抜糸は不要です。
腹膜透析の日帰り手術について
局部麻酔による腹膜透析用カテーテル留置術も日帰りで承っております。ただし、高度肥満の方は入院での治療をおすすめすることもあります。